長崎スタジアムシティの開業に向けたITインフラの基盤構築から内製化までの包括的なプロジェクトを推進

長崎スタジアムシティの開業に向け、ITインフラ基盤の構築と全体の効率的な運用を実現するため、AWSクラウド基盤を提供するとともに、社内チームによる運用の内製化への取り組みを推進いたしました。
この事例のポイント
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お客様の要望
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- AWSを活用したクラウドファーストなIT基盤の構築と、社内メンバーによる運営を実現したい。
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お客様の課題
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- インフラシステム構築のAWS担当者が不在だった
- AWSでのインフラ環境の運用を内製化する体制が整わない
- コストの見える化が満足に出来ていない
- 災害対策等の非機能要件面をクラウドを活用した形で保全した運用を行いたい
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導入したサービス
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- クラウド構築
- 内製化支援
- 動画のアクセス集中によるサーバー負荷軽減
お話を伺った方
株式会社ジャパネットホールディングス
スポーツ・地域創生事業システム企画開発部
新西 正彬様・馬上 俊幸様
目次
プロジェクトの発足時抱えていた課題
課題を感じていた頃の社内の状況はいかがでしたか?
プロジェクト発足当初、AWSを活用したITインフラ基盤の構築と、それを社内で内製化できる体制の確立を目指していました。
しかし、長崎スタジアムシティオープンまでに具体的なロードマップを策定できず、AWSの知見に明るい担当者も不在。プロジェクト推進において大きな課題を抱えていました。技術的な選定や移行プロセスの見通しが立たない中、限られた時間の中で最適な解決策を模索する必要があり、計画の遅れが懸念されていました。
アンドゲートが選ばれた理由を教えて下さい
馬上 当初、複数社候補があり、検討していた中で、アンドゲートさんを選んだ最大の理由はその丁寧なヒアリングと親身な対応にありました。
最初の面談から、我々の抱えている課題や目指すゴールを深く理解しようと努めてくれて、提案時にはその企画力が非常に優れていると感じました。特に、私たちが自社内でIT基盤の運用を行うための内製化支援についても、具体的かつ現実的な提案をいただけたことが非常にありがたかったです。
アンドゲートがプロジェクトに参画し、動き方が大きく変化
新西 以前は、現場でトラブルが発生した際に、迅速かつ柔軟な対応ができていないという課題を抱えていました。
特に、予期できない問題が起こった場合や、運用上の急な変更が必要な時に、対応が遅れがちで、状況に応じた素早い解決策が求められていました。
そのため、現場のチームも緊急対応が必要な場面で手詰まりを感じることが多く、業務の進行に支障が出てしまうこともありました。
アンドゲートさんがプロジェクトに加わってからは、このような急なトラブルに対しても、柔軟かつ迅速に対応できる体制が整い、現場の動きが大きく改善されました。
プロジェクトの進行状況を常に把握し、想定外の事態にも冷静に対処してもらえることで、チーム全体の安心感が高まりました。
例えば、システムの不具合や予期せぬトラブルが発生した際も、アンドゲートさんの専門家が即座に対応し、問題を解決するだけでなく、再発防止策の提案まで行ってくれるなど、現場にとって頼れる存在となっています。
私たちは設計の承認、他システムとの調整等を行う程度で、本業であるプロジェクトの各種計画や、アプリの開発に注力する事が出来ました。
これが、何より本当に嬉しかったですね。
福山雅治さんフリーライブ『Great Freedom』、31.6万人累計アクセスでもサーバーダウンを防ぐ
馬上 福山雅治さんのフリーライブ『Great Freedom』に向けて、数十万人が視聴することが予想されていたので、サーバーへの負荷が心配でした。
特に、アクセスが一気に集中した場合にサーバーが耐えられるのか?という不安が常にありました。最悪の場合、サーバーがダウンして視聴できなくなってしまう可能性も考えていました。
そこで、アンドゲートさんにお願いして、AWS環境を整備してもらうことになりました。
まず、アンドゲートさん側で負荷がかかるタイミングや状況に合わせて、具体的な負荷試験のシナリオを作ってくれました。
このシナリオに基づいて、負荷がかかる状況をシミュレーションし、環境を最適化していったんです。
具体的にはアプリ導線の修正やリソースのプロビジョニング、不要なリソースの除外。
その他、細部にもご配慮いただきながら、作業を進めてくださいました。
無駄を削ぎ落としつつ、必要な部分はしっかりと強化するという方法で、サーバーの性能を最大限に引き出す工夫がされていました。
その後、何度も負荷試験を繰り返し実施してもらい、テスト結果をもとにスペックを調整しました。
結果として、システムがどれくらいのユーザー数に対応できるのか、具体的な数字も算出できましたし、複数回の本番環境でのテストも実施していただいたおかげで、安心して本番を迎えられました。
ライブ当日には、なんと31.6万人もの累計アクセスがありましたが、サーバーは一切ダウンせず、スムーズな配信が実現しました。技術的なトラブルもなく、視聴者の皆さんに福山雅治さんの素晴らしいライブを問題なくお届けできたことが本当に良かったです。
チームにもたらされた「内製化のノウハウ」という資産
今回のプロジェクトを通じて、長崎スタジアムシティのオープンは無事に成功を収めました。
アンドゲートさんのご支援により、ITインフラの基盤構築から運用内製化に至るまで、計画通りに進行し、長崎スタジアムシティ全体のスムーズな運営が可能となりました。
特に、クラウドの利点を最大限に活かした柔軟なIT基盤が、効率的な運用を支える重要な要素となっています。
その結果、運用コストの削減とともに、運営チームが即座に対応できる体制を確立し、今後の運用においても高い安定性とスピードを維持することが可能となりました。
また、内製化を進めたことで、長期的な視点での持続可能なIT運用が実現し、長崎スタジアムシティのビジネス活動を力強くサポートしています。この成功は、今後の更なる成長と発展に向けた重要な基盤となるでしょう。
このプロジェクトに関わったメンバー
アンドゲート
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営業セクション セクションリーダー
西藤 尚信
金融系企業の営業出身ながら独学でプログラミングを習得、アンドゲートの扉を開く。
様々な業界において、現状や抱えている課題、今後の理想をヒアリングし、最適解を提案。
顧客が抱えている課題の上流のボトルネックを特定し解決することで価値提供をする事を得意としている。
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次世代MSP事業セクション セクションリーダー
中野 凌
独⽴系SIer企業にてオンプレミスの⼤規模システム構築プロジェクトに参画し、インフラエンジニアとしてのキャリアをスタート。 その後、クラウドを利⽤したプロアクティブなエンジニアリングに興味を持ち2018年にアンドゲート⼊社。 インフラエンジニアとして、クラウドサービスを活⽤したシステム提案から構築後の運⽤保守まで幅広く経験。 先回りする運⽤・持続可能な運⽤を念頭に脳に汗をかくことで快感を得る。
現在はセクションリーダーとして、事業部のチームビルディングに⼼⾎を注いでいる。
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次世代MSP事業セクション セクションリーダー
田村 祥
バンドマンとして活動後、イベント制作会社で経験を積み、その後IT業界へ転向。 2022年にアンドゲートに入社すると、短期間で頭角を現し、翌年にはリーダー職に就任。 AWSをはじめとするIT資格を多数取得し、実務面でも高い信頼を獲得している。
また、多彩な趣味を持ち、特に戦国時代を中心とした歴史に深い造詣がある。